今日の混沌

脳内宇宙に共感してくれる人を探す旅

「人生は親ガチャで決まる」という本を読んでみると「引き寄せの法則」を感じる話

最上級に面白い『トレーディング・ゲーム』に見る引き寄せやタフティ

「人生は親ガチャで決まる」という本を読んでみると「引き寄せの法則」を感じる話
この記事ではAmazon アソシエイトリンクを利用しています
  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2025/5/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2025/5/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 488ページ

数日前この本を読み始めて、引き寄せの法則を感じると書きました。

大袈裟ではなく、ここ最近で読んだ本の中で一番面白かったです。

いや、ここ最近どころか、社会人になってからこんなに面白い本を読んだことがあったでしょうか。

私は並行して色々な本を読むタイプなのですが、この本を読み始めてからは、常にこの本の文字を追いかけていました。

お風呂で頭を洗っている時もスマホを持ち込んで読んでいたし、フライパンで何かを焼いている時もスマホを置いて読んでいました。

それくらい一気に読み進めました。

あとがき、謝辞、訳者あとがき、全て一言一句漏らさず読みました。

長編の映画を観ているような感覚ですが、映像で見るよりも文章で読む方が想像が膨らみ何倍も面白い。

ノンフィクションなのに長編小説を読んでいるような気分です。

書評や感想はたくさん見つかりますが、その多くが私と同じように面白いと書いてあります。

なので私は、別視点から感想を述べようと思います。

前回にも書いている「宇宙の法則」=「引き寄せの法則」視点です。

本の概要

これがどんな本かを簡単に書いておきます。

著者は東ロンドンの労働者階級の家庭に生まれたギャリーさん。

数学が得意だった彼は、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)に入学、そして数学的なゲームで才能を見せ、天下のシティバンクに就職、FXトレーダーになるという流れです。

すぐにかなりの大金を稼ぐのですが、資本主義社会の虚無、広がり続ける経済格差を考え、精神をどんどん病んでいきます。

シティバンクを辞めるまでの体験が、ノンフィクションで凄まじい描写力で文章になっています。

ちなみにこちらの動画を見たら内容が大体わかります。

↓右側がギャリーさんです。

これ、本当に自分が書いているとしたら驚愕します。

数学の天才はこんなに文章を書くのも上手いの?!

という程、表現力がすごくて、普段文章を書いていないと到底出会えないような比喩表現に何度も驚きました。

((ゴースト的なやつですよね??ね???))

トレーディング・ゲームに感じた引き寄せの法則

え?引き寄せ?

と、思うでしょう。

でも、引き寄せに関する本を色々と読んできた私には、ギャリーさんがこの法則を使ったのでは?!と感じるところがあります。

ちなみに私は、人間関係が疲れた時にとあるコメントから「ジョセフマーフィーの成功法則」の存在を知り、そこから引き寄せの法則の本を複数読みました。

私が読んできた本はこちらです。

前回の記事(「人生は親ガチャで決まる」という本から「引き寄せの法則」を感じる話)と重複する内容もありますが、改めて書いていきます。

ギャリーさんは動画でも、「貧しい階級出身の人物で億万長者になっている人を自分以外に知らない」と言われています。

じゃあなぜギャリーさんは億万長者になれたのでしょうか?

それは、彼の数学の才能と努力、そして運が組み合わさった結果です。

ではなぜギャリーさんは、数学の才能と運を持っていたのでしょうか?

物語を全部読み終えた後でも、ギャリーさんは何かに導かれていたのではないか、と感じてしまうのです。

成功を信じていた

物語の最初の最初、「プロローグ」の段階で、既に引き寄せが感じられました。

ギャリーさんは「いつか成功者になってみせる」と誓い、その場にいた友達、そして自分自身も、成功することを信じていたのです。

ギャリーさんの引き寄せは、マーフィーの成功法則のように「潜在意識にすり込む」、というものではなく、タフティのように、「自分の求める未来を意図することで、未来を創造していく」方だと思います。

両者の違いは私の解釈では、マーフィーは潜在意識にインプットさせると後はオートドライブで目的地に連れて行ってくれるというものに対して、タフティは、意図していても行動が伴っていなければ目的地には辿り着かない、というようなイメージです。

ギャリーさんは普通の人ができないような努力を努力とは感じる前に突き進むタイプで、様々な成功者に通じるものがあると思いました。

お金への愛情をなくした事がなかった

お金への愛情なのか恐怖なのかは本人にも分からないけど、小さな頃から常にお金という幻を追い続けてたそうです。

12歳の時に学校で駄菓子売りを始め、13歳で1年のうち364日、週給13ポンドで新聞配達をしていたらしい。

(13ポンドは、当時の金額は分からないが、今現時点での円で換算すると2600円程度)

日本で育った私の感覚では、12歳で学校で駄菓子を売るなんて発想がまるで浮かばないので、頭の中で状況を妄想するしかない。

少しでもお金を手に入れたいという意志を強く感じます。

LSEへの入学

彼はお金を追い求める余り、高校で麻薬を販売し、高校を退学になっています。

そこからどうやってLSEに入学することになったのか、詳細が書かれていなくて分かりません。

LSEに入学しようと思ったのは、高校時代の友だちから聞かされた言葉がきっかけらしいです。

「LSEの学位はシティ(ロンドン中心部)で高給取りになる為の”片道切符”だ。」

とにかく一貫して、「お金を持つこと、成功すること」を目標に動いています。

麻薬関係で高校を退学になった生徒が、家柄の良い人たちが子どもを入れたがり海外からも生徒が集まるLSEという大学に、簡単に入れたとは想像し難いです。

個人的にこの辺もすごく気になります。

だってLSEに入ったという1つの点が、シティバンクへの就職に繋がるからです。

でもLSEへの入学が最初だったとは思えません。

もしかしたら起点は12歳で駄菓子を販売していたこと、いや、もっと前にお金が欲しいと思っていたこと、いやいや、もっと前に遡ると、生まれてきた瞬間から、お金を求めていたのかもしれません。

全ての点が未来に繋がります。

奇妙なことが起きる

図書館で急に、初対面の先輩が近付いてきて、シティバンクでのイベントを教えてくれます。

『トレーディング・ゲーム』というイベントでした。

トレーディングを模した数字のゲームで、勝てばインターンシップの権利がもらえるイベントです。

この初対面のルークが、ルールを説明してくれた上、出場を進めてくれたのです。

ギャリーさんは、なぜこの知らせを受け取ることができたのでしょうか?

LSEでの1年目の成績は、1位ではなかったけれど良い成績を取っています。

それは、ギャリーさんからすると当然だったし、これまで周りにいた(貧困な出身地の同級生たち)の中でも当然でした。

でも、LSEの生徒たちは、「貧乏人はバカだ」と考えていたようで、ギャリーさんの成績にとても驚いて、急に話しかけられるようになったそうです。

それに気付いたことで、あいつらに僕の能力を見せてやろうという闘志が湧き上がります。

ギャリーさんは徐に数学ができるということをアピールするような行動をとっていました。

それが、シティバンクの『トレーディング・ゲーム』出場へと繋がったのです。

これも不思議じゃないですか?

もしもルークがイベントのことを教えてくれなかったら、彼がシティバンクに就職することはなかったのです。

でも、もしもルークが教えてくれなかった場合は、別の方法で億万長者に辿り着いたのかもしれませんね。

ゲームに勝つことを確信

ギャリーさんは、「ゲームに勝てる」とすぐに直感しています。

「ゲームに勝つ自信がある」と勝つことを意図している、既に決定事項であるというように考えているのです。

そして、ギャリーさんはゲームで優勝します。

考えた通りになっています。

ゲームの決勝戦で夢見ていた高層ビルに入る

なんとゲームの決勝戦で、序盤で見上げていた高層ビルに入ります、

「運命を感じた」とありますので、ビルへ足を踏み入れる小さな引き寄せを完了した、と捉える事ができます。

絶対に億万長者になる

ゲーム優勝後に「億万長者になるぞ!」と絶叫しています。

引き寄せの法則(宇宙の法則)を連想させます。

この後、シティバンクでのインターンシップでの詳細が書かれます。

インターンシップでも、「最終的には億万長者生活への近道になるから、この2人の心を動かそう」といったように、ゴール(億万長者)を決めて、動いていました。

それを常に意識した上で、行動していたのです。

まさに、タフティですよね。

あいつにできるなら自分にもできる

トレーディングについて何一つ分からなかった時も、このような考え方を持っています。

できない、ではなく「できる」と考えています。

STIRTデスクに配属

シティバンク入社時には余り脚光を浴びていなかった「STIRTデスク」への配属を選択します。

みんなが自分を欲しがっていた状態で、ギャリーはここを選択します。

二一歳の子どもじみた過信もあったのだろうが、損益スプレッドシートに僕専用の行を設けてくれれば、数年以内にはその数字をシティバンク一にしてみせる自信があった。その予感は結果的に正しかった。

常にすごい自信と確信を持っていることが分かります。

倒産の危機を乗り越える

日本で「リーマン・ショック」と言われている出来事が起こり、ギャリーさんのシティバンクも倒産の噂が囁かれます。

倒産する確率が、推定25%だと聞いた時、ギャリーさんは安心しました。

学卒プログラムで来た21歳の若者たちは、それを聞くと、青天の霹靂のような表情をしていたとありました。

恐らく、倒産する確率が高いと捉えたのでしょう。

「神に感謝する」以外に、いったい何が言えるだろう?

また、シティバンクがペイルアウトされたことと、リーマンショックが起きたこと、様々な銀行の倒産によって、STIRTデスクに巨額の富が持たらされます。

これも不思議な話ですよね。

昼は夜になり、夜は昼になり、昼夜の境界がぼやけて一体化

これは引き寄せではないのですが、この表現がタフティの「現実は夢であり、夢は現実である」の概念っぽいなと思ってピックアップしました。

考え方の一貫性

あんなに呆気なく七〇万ドルを儲けられるなら、七〇〇万ドルだって儲けられるはず。そして、それはのちに現実のものとなる。

ギャリーさんは一貫して、自分はできると考えています。

そして考えたことが現実になっています。

絶対に無理だと言われたことも実行する

トレーダー1年目で、10万ポンドのボーナスを得るにはどうすれば良いか?と上司に質問します。

(現時点で10万ポンドは約2,002万1,784円)

それは絶対に無理だと言われるのですが、ギャリーさんは引き下がらず、いくらの売り上げを上げれば10万ポンドのボーナスがもらえるのかを質問します。

すると、「銀行に1000万ドルの利益をもたらす必要がある」と答えをもらいます。

そして彼はどうしたと思いますか?

A4サイズの紙に、大きな文字で

「1200万ドル」

と書いたのです。

そしてその下に、1200万ドルの利益を得る為の取引を5通り、書きました。

その紙を折り引き出しにしまって、全く同じ内容を書いた紙をズボンのポケットに入れて持ち帰り、ベッドの下の引き出しに入れたのです。

いやいやいやいや

引き寄せ界隈でよく見かけるエピソードですやん

やってるな〜

うそやろ・・・

そして、彼は年末までに紙に書いた通り、1200万ドル強の売り上げを上げるのです。

私、絶句。

なぜ10万ポンドのボーナスと言ったのでしょうか。

答えは、「当時の自分に想像できる最大の金額だった」とあります。

よくコーチング系の話で、お金を入れる器(自分自身の)を大きくしようという言葉を聞きませんか?

週給13ポンドで新聞配達をしていた学生が、なんと10万ポンドのボーナスを想像できるくらいにまで、1年目でギャリーさんの器が大きくなっていることが分かります。

そしてその時点では、まだ”億”は想像できなかったということも。

結果、その年のボーナスは10万ポンドを超える39万5千ポンド。

(2009年は146.1796ポンド/円、2010年は135.6673ポンド/円)

簡単な計算でざっくり5000万円以上でしょうか。

その後ギャリーさんは頭が真っ白になり、少し休んで来いと上司に言われオフィスを出ます。

ギャリーさんは父親が35年間、朝早く仕事に出かける、自分の為に働いていても、年間2万ポンド程度しか稼げないことを考えます。

そして、23歳になったばかりの自分が、39万5千ポンドのボーナスを受け取ったことに、こう感じます。

いったいどういうこった?

なんだか闇を感じてきますね。

そしてまたもポジティブシンキングを発揮し、

「あいつが億万長者になれて、自分がなれない理屈がどこにある?」

「僕はいちばんになれる。」

とその時、自分の中の何かが変わったのを感じたそうです。

宇宙の冷たさを感じる

ちょっと待って、こんな表現、ありますか?

何でもない描写の中に出てくるのです。

その夜は寒かった。いかにもロンドンらしい凍えるような寒さの夜だ。空には雲ひとつなく、珍しく肉眼でも点々と星が見えた。そうしていると宇宙の冷たさを感じた。

もう宇宙って、言ってますやーん

って感じ。

人間関係が変わる

これまで周りにいた彼女、友達には信じられない大金を手にしたことで、この方々と疎遠になります。

これもよくスピリチュアルの世界で言われる、周波数が変わると付き合う人が変わるが現れています。

ウイニングイレブンに見るギャリーさんの考え方

懐かしいですね。

ウイイレ。弟がよくやっていましたよ。

ギャリーさんが損失を出した時、気が進まない中、友達とウイイレをしています。

彼が選ぶチームは「イングランドクラシックス」。

理由は、ボビー・チャールトンは「どこからでもゴールを決められる」から。

そして悩みながらも、「クビになるなんて考えたこともない」と書かれていました。

クビになると考えればクビになっていたのかもしれません。

格差を感じ病んでいく

ギャリーさんは自らは高額な利益を得ながらも、経済の崩壊を考えてどんどん病んでいきます。

経済はもう末期症状で、治らないがんであると。

関東大震災

地震が起こります。

まるでギャリーさんが引き起こしたかのように、彼だけが利益を上げました。

彼だけが利益を上げたんですよ。

宇宙の力を感じられずにはいません。。。

神に感謝

さっきも神に感謝する描写がありましたが、またあります。

神様のまねなんかしちゃダメだ。無敵じゃないんだから。でも、僕はどうしたかって? 二四歳だった僕は、それをしたのだ。  結局、原子力発電所は爆発しなかった。神に感謝だ。  そして僕はまた、五〇〇万ドルを儲けた。

直感、気まぐれで取った行動で、彼は利益を出します。

そして、世界有数のトレーダーになりました。

潜在意識の力を感じます。

気にするのは今日と明日だけ

「必要のない数字はいつまでも頭に入れておかない」と彼は言いました。

過去ではなく未来を創っていると捉えることができます。

希望額を頭に叩き込む

次のボーナス時、彼は1ドル単位まで頭に叩き込んだ希望額を希望通りに取得します。

でも、希望額を渡された途端、数字を忘れます。

彼は不要な数字を頭に入れておいたりしないのです。

あー面白い。

そして彼は億万長者になりました。

靴の穴に気が付かない

どんどん病んでいくギャリーさん。

彼が履いていたオニツカタイガーの靴が、まさか同じものだったなんて。

大学生の頃からずっと同じ靴を履き続け、穴が空いていたことにも気付かなかった彼。

そのタイミングで、「辞めたい」と初めて口にします。

無理やり引き寄せ風に捉えるのであれば、自分を大切にしていない生活、全く楽しもうとしていない生活、のようなことから、暗い方向へ行ってしまったと考えられます。

日本に行くことが決まり恋人に言った言葉

「俺は君にふさわしい男じゃない。別の人を見つけたほうがいいよ」

と言いたかったのに、気がつくと

「実は……一緒に来てほしいと思ってる」

と言っています。

多分本音が漏れたとあります。

潜在意識が導いてますやん!

世界の滅亡に賭ける

とにかく病んでいくギャリーさん。

このような暗い発言が目立ちます。

神に真実を明かしてほしかった。

気持ちわかる。

「昼休みに一〇〇個のハンバーガーを運んだ気骨のある若者」だったギャリーさんがこの頃には「ほとんどの時間、居眠りをしているか歯を磨いている若者」になりました。

彼女の一言

辞める辞めると言いながら、全く辞めないギャリーさんへの言葉。

「そうするしかないなんてことないでしょ。自分で選んでいるんじゃない! いつまでこんなバカなことを続けるつもり? もう十分にもらったでしょう! いつだって辞められる! どうしてわざわざ自分自身にこんな仕打ちをするの!?」

全ては自分が選択した結果であるということ。

自転車でできた宇宙

ギャリーさんが東京で自転車を撤去されます。

それを警察に盗まれたと表現するところが面白い。

そして、自転車保管場に自転車を取りに行った時に、「自転車でできた宇宙」と言います。

いやぁ、すごい。想像力と表現力が。

宇宙の力を感じる。

誰が自分を自由にしたのか

辞めたかったのに辞められなかった状況から一転し、シティバンクを辞められることになりました。

そんな時に彼はこう言います。

僕を自由にしたのは、「僕自身なのか?」

こんな自問自答を普通しますか?

「自分自身」が自分を自由にした=つまり引き寄せたのか?という問いに捉えられます。

謝辞にて

神様だかなんだか知らないが、最悪の出来事に賭けるのをこれほど容易にし、最悪の出来事を止めるのをこれほど困難にしてくれた存在に感謝したい。あなたがいなければ、今ごろ僕はきっとどこかの砂浜で、日焼けをしながらボーッとしていただろう。

私には本を通して登場する「神」がイギリス人のギャリーさんにとってどういう存在なのか分かりません。

ギャリーさんが歩んだ道は、神に導かれたのではないかと、ご本人も感じているでしょうか。

最後に

以上が、この本から、引き寄せの法則やタフティ的な要素を感じるところでした。

そういった視点で見ることで、ギャリーさんが億万長者になったストーリーが、彼の努力だけではなく、宇宙の力を借りていたように見えてきます。

他に感じるポイントなどがあればぜひコメントにて教えていただきたいと思います。

表現力とスピード感がすごく、のめり込むように読んだ本なので、ぜひ手に取ってページをめくってみてください。

間違いなく私の読書人生史上、最高の1冊です。

コメントを残す

アクセスランキング