
「あのこは貴族」「空に住む」を観ました


Netflixで「あのこは貴族」と「空に住む」を視聴しました。
どちらも原作小説は未読です。
はじめに「あのこは貴族」を見て、感想等を検索していた時に、この2作品をテーマに書かれた論文をネットで見つけ、 「空に住む」を視聴しました。
どちらも私には何だか不思議な作品でした。
Table of Contents
あのこは貴族
この作品で貴族とは言葉通り貴族を指すのではなく、一般人から見た高嶺の花や良いとされる家柄、のような概念でしょうか。
最後まで面白く見ました。
圧巻でした。
麦さんと希子さんは言うまでもなく、出演者全てが、本当に存在しているような、そんな風に見える素晴らしい演技に感じました。
ただ面白いのと同時に、結構感情が揺さぶられて、見終わった時には涙していたし、気分もくら〜くなっていました。
なんですかねこれ。
結末的にはポジティブな余韻で終わったのですが、見終わった後、気分は落ち込みました。
もう一度は観たくない、でも観てよかった、そんな不思議な作品です。
一点、嫌なシーンといえば。
居酒屋で関西弁の男女(好井まさおさん急に出てきたから驚いた)のシーン。
いやいや、麦さんじゃなくて私でも嫌だよあんなの。
横でタバコはスパスパ吸ってるし、トイレは汚いし発言は下品だし、無理でしょ。
関西弁キャラなんであんなんばっかりなん?苦笑だわー。
私でも帰るわ。
印象に残ったかと言えば、作品の中で一番印象深いかもしれないくらい残っているので、ある意味正解なのでしょう。
空に住む
こちらも暗かったです。
登場人物全員に闇を感じました。
どちらかというと「空に住む」の方が、記憶に残る言葉がありました。
「あなたを通して世の中を見る」
多部ちゃんが岩ちゃんの本を作るのですが、その時に言ったセリフ。
「(本を作る理由は)あなたにはなくても
世の中を見るのよあなたを通して」
あなたを通して世の中を見る。
なるほど?
人類の生きる意味とは、宇宙が自己を認識する為だという話がありますよね。
「人が見ている視点から世の中を見る」
=「自分と違う視点で世の中を見る」
ということなのでしょうか。
面白い発想だなと思いました。
二項対立は嫌い
岩ちゃん演じる時戸さんのセリフです。
「(好きな色は)ベージュ。人の肌の色。夕日に染まる前の雲の色」
「二項対立は嫌い」
「溶けて1つなんだよ、俺にとっては」
=境界線がない。
でた、スピリチュアルでよく見る”境界線なし概念”。
物理的な境界は存在せず、人間の心が作り出した概念であるという考え方ですね。
色々書いてはみたが、最終的に、この話は一体何だったのか?と聞かれたら、答えは浮かびません。
それが文芸小説というものらしい。
おじさんおばさん夫婦
普通にめちゃくちゃ良い人達だし、夫婦仲もすごく良さそうです。
確かに、勝手に部屋に入ってくるのは嫌かもしれないけど、家賃も払わずに高級マンションに住ませてもらっている訳だし、しかも家族として受け入れてくれています。
おばさんも過干渉ではあるけどめちゃくちゃ優しくて、普通に良い人。
勝手に家に入ってくるのが嫌なのであれば、出ていけば良いのでは?と思います。
多部ちゃんのおばさんに対する感情ってどういうことなの??
子どもの反抗期的な??
猫ちゃんが自分だった
猫ちゃんが病気で亡くなるのですが、猫=自分だった、というのです。
つまり猫ちゃんが病気で苦しんでいたように自分も苦しかった、実は苦しんでいたと言いたいのか?
本当の中に嘘を混ぜる
最初の方に岩ちゃんが、
「芝居では嘘の中に本当を一部混ぜる。でも君はその逆に見える」
的なことを言うんですよね。
つまり、「本当の中に嘘を混ぜている」
=「本当に思っていることを嘘で取り繕っている」
物語を通して、「親の葬式でも泣けない私」と言うキーワードが出てきます。
泣かなかったのではなく、泣けなかった。
本当は泣きたいけど、嘘の気持ちでわざと泣けないようにした?
アイコ
この人はかなり曲者で、全く何を表しているのかよく分からない。
多部ちゃんのアイコへの接し方もよく分からない。
妻子がいる男性の子どもを授かり違う男性と結婚すると。
先輩(多部ちゃん)が住むマンションに、有名人の時戸が住んでいると知り、言わないで欲しいという声を無視して大声でバラす。
妊娠時期を2ヶ月ずらして報告し、8ヶ月と言うことになっているが実はいつ産まれてもおかしくない、医師にもバレていないと話す。
その時にすかさず多部ちゃんが「バレてるよ」。
う〜ん???
破水した時に、「まだ産めない、病院に行かない、ここで産む」と泣く。
多部ちゃん「私がついてる!」
卵嫌いなんだよ
岩ちゃんが部屋を出て行く時に言った「卵嫌いなんだよ」。
どういうこと?
無言で出て行っても良かったところ、このセリフが必要だった?
最初から嫌いだったのか?と頭が混乱しました。
本当は好きだけど、嫌いって言ったってことでいいんですかね?
先に書いた「本当の中に嘘を混ぜる」ってやつ?
2作品の共通点
夢は何?
両方の作品で出てきた質問。
「あのこは貴族」では、門脇麦さんが高良くんに聞いていました。
「空に住む」では、多部ちゃんが岩ちゃんに聞いていました。
どちらも女性から男性への質問。
高良くんは
「(夢なんかない)
華子には夢なんてあるの?」
と聞き返していました。
岩ちゃんの方は
「(自分は)まだ地面に立ってない
(夢は)地面に足をつけて立つこと」
と答えていました。
文芸小説をあまり読まないので分からないのですが、「夢は何?」って定番の質問なのでしょうか。
話をしなさ過ぎ
「あのこは貴族」の方でも、高良くんと水原さんは体の関係があったにも関わらず、出身地すら知らないと言っていました。
そんなに話さないことってあります?
その割に、「もう会わない」と言ったら、居酒屋みたいなところで「どうしたの?」って会ってましたよね。
そんな風に会える関係なのであれば、出身地やその他のことを話している方が自然ではないでしょうか。
どこ出身なの?って普通に会話に出ますよね。
「空に住む」の方でも、全然話さないんですよね。
小説(作り話)っぽいな、って思うのですが、、こんなに話さないことってあり得ますか?
岩ちゃんの方のバックグラウンドが意味不明でした。
最初に「俺も両親はいない」って言っておきながら、最後の取材では普通のサラリーマン家庭と言っていました。
嘘の中に本当のことを混ぜる、っていうあれですか?
つまり、
オレが話している内容って、ほぼ嘘だぜ?でも1つだけ本当のことがあるぜ?
こういうこと?
どちらの作品も基本暗いのですが、面白くはありましたので、ぜひご覧になったらご意見聞かせてくださいませ。
お付き合いありがとうございます。
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